ウズベキスタンで「平和の鶴」
ウズベキスタンに来てやってみたいと思っていたことの1つに千羽鶴づくりと平和教育があります。日本人だからこそ伝えられる平和のメッセージ。国を超えて未来を担う子どもたちに伝えていきたい、という思いがありました。
1月末から日本語クラブを開設したのと同時に、週に1度、日本文化クラブも始めました。毎週金曜日、折り紙や書道、日本の遊びを体験したり、日本について紹介する授業を行います。
その日本文化クラブの活動の一環で、月に1回千羽鶴を折る日を設けてみることにしました。先日、その第1回目を行いました。千羽鶴の由来と合わせて、原子爆弾投下の話、佐々木貞子さんの話をしました。
すると、6年生の生徒たちが、
「貞子さんの話は5年生の歴史の教科書にも出ていて知っている!」
と教えてくれ、千羽鶴や日本の歴史にもとても興味を示してくれました。
また、生徒の方から、
「千羽折って願いが叶うなら、平和のことを思って1羽1羽つくらなきゃね!」
なんてことを言ってくれました。
それから黙々と鶴を折り始め、なんと初日にして90羽近くの折り鶴ができました。1回やったら飽きちゃうかな~と思っていたのですが、生徒たちはとても楽しかったようで、「毎週でもいいからやりたい!」なんて言ってくれました。
初回から数週間後の今日、その日本文化クラブで折り紙をしました。そこで、早く作り終わった生徒たちが「先生、残った時間で平和の鶴を折りたい!」声を掛けてくれました。前回までただの「鶴」だったのが、子どもたちの方から「平和の鶴」って言ってくれたのがとても嬉しかったです。その子たちは、今日初めて折り鶴を作る生徒たちにも、何のために作るのかということも説明してくれました。鶴を作っている様子をみて興味をもった生徒たちが、1人、また1人と増え、少しづつ「平和の鶴」の輪が広がっていきました。その様子がとても嬉しく感じられました。千羽鶴を通して、少しでも平和について思いを馳せる生徒が増えてくれたら、この活動をやった意味があるかなぁ…なんて思っています。
ウズベキスタンには9月に平和の日があるので、それまでに間に合うと嬉しいですが…なんとか私がこの学校にいる間に完成させたいなぁと思います。日本とウズベキスタンを繋ぐ平和の鶴。完成が今から楽しみです。
日本からもってきた千羽鶴キット。糸やビーズも入っていて便利です。