帰国してちょうど1年
コロナ禍の中、厳戒態勢のチャーター便で日本に帰国し、今日でちょうど1年が経ちました。
この1年、本当にあっという間に過ぎていきました。
コロナ禍で帰国が遅れてしまった私は、東京と地元それぞれでの自己隔離期間を経て、約1ヶ月遅れで職場に復帰しました。
復帰した先で私を待っていたのは卒業生担任というポジション。
「コロナ禍」という一言で表すには切なすぎるほど、彼らは多くの機会を奪われました。しかし、そんな中でも前向きに、自分にできることに直向きに取り組み、日々逞しく成長していく姿を目の当たりにしました。彼らと共にした時間は本当に充実していました。
プライベートでも大きな変化がありました。
恋とか愛とかより自分がやりたいことに挑戦しよう!と思って飛び出したJICA海外協力隊の先で運命の出会いがありました。その彼と地球の反対側で2年間過ごし、帰国後に結婚しました。
こんなことってあるんだなぁ〜と自分が一番驚いていますが、これから始まる彼との新しい生活も私らしく、私たちらしく、歩んでいこうと思います。
この1年で帰国後にも色々と取り組ませていただいたので、ストップしていたブログを再開させようかなぁ…と思っているところです。(フドホフラサ…)
青の世界に恋をした、その後のお話。
はじまる…かも!??
日本に帰国しました
4月2日、チャーター便にてウズベキスタンを出発し、翌日3日に無事に日本へ帰国しました。
ウズベキスタン政府関係者、在ウズベキスタン日本大使館、JICA事務所を始めとする多くの方々のご尽力のお陰で帰国することができました。
ウズベキスタンで日々出される新たなコロナウイルス関連の法律に翻弄されたかと思えば、日本でも水際対策が強化されることが決まり、直前まで様々なことが二転三転しました。そんな中、安全に帰国できるよう最善を尽くしてくださった関係機関の皆様に深く感謝申し上げます。
機内の中では乗務員が防護服を身に付けていました。コロナウイルス対策が厳重になされたフライトでした。長時間あの服を着ているだけでも大変そうでした。本来であれば国際線は全て運休されていて、乗務する必要が無かったであろう方々がチャーター便のために力添えしてくださっているのだと思うと頭が下がります。ちなみにウズベキスタンでは乗務員の方々は国際線の乗務の度に2週間の隔離があるそうです。
全ての帰国者が公共交通機関を使ってはならない、2週間の自己隔離が必要、とのことで、公共交通機関を使わないで新潟に帰ることもできず…現在は都内ホテルで自己隔離を行っています。学校への復帰が遅れに遅れていて申し訳ない気持ちでいっぱいですが、安全に現場復帰するためにも今は我慢の時。自分がすべきこと、できることに取り組みながら過ごそうと思います。
一刻も早くコロナウイルスが終息しますように。そして、まだ任期を残す一時帰国を余儀なくされた隊員が早く任地へ戻れますように。
心配していたドゥタールは…自分の座席で管理でした。航空会社によって対応がまちまちでおもしろいです。壊さずに日本にもって帰れて良かったです。
ウズベキスタンのアンチウイルス
ホテルの朝食会場で毎日焚かれるこの煙。
イスリクと呼ばれるようです。
この煙にはウイルス退治の効果があるそうです。本当かどうかは不明です。
コロナウイルスが世界中で流行し始めてから、あちこちでこの煙をたいているところを見かけました。家の中、スーパーの中、バスの中、マルシューの中、道端…などなど。
でもちょっと先もかすむくらい、もくもくと煙をたくので、このせいで咳き込むのですが…笑。
こんな一面もありますが、新型コロナウイルスはすごく徹底しています。
スーパーに入るときは必ず手のアルコール消毒をしなければならないし、レジには飛沫感染防止のために透明な板が設置されたり、この間隔で待つようにと言うテープが床に貼ってあったりします。買い物かごや買い物カートも一人使うと消毒します。店員さんも全員マスク、ゴム手袋を身に付けます。
それほど徹底していても感染者は増えていく。恐ろしいことだなと思います。
みなさん、ソーシャルディスタンスを守りましょう。
不要不急の外出は控えましょう。
自分と周りの大切な人を守るために。
ウズベキスタンで千羽鶴完成!
今まで忙しくて書けなかった過去のことを少しずつアップしていきます。
忘れもしない、3月4日。
1年間クラブの子どもたちを作り続けていた千羽鶴が完成しました!
2019年2月、平和教育の一環として千羽鶴づくりを始めました。ウズベキスタンの5年生の歴史の教科書には第二次世界大戦のこと、日本への原爆投下のこと、佐々木貞子さんのことなどが扱われています。そのため、日本語クラブに参加している生徒の多くが「平和の鶴」と呼びながら、月に一度、千羽鶴をつくっていました。
ウズベキスタンで「平和の鶴」 - あの青の世界に恋をする~青年海外協力隊奮闘記~
2020年、年が明けた頃から、生徒たちが私が日本に帰る前に絶対に完成させたい!と意気込んで、ペースを上げて鶴を折る作業に取り組みました。2月末には1000羽折り終わり、繋げる作業に取り掛かりました。こちらの子どもたちは小さい頃から祖父母や両親をお手伝いをたくさんするせいか、とても手先が器用です。初めてする鶴を繋ぐ作業もすぐにコツを掴み、ものすごいスピードで完成までこぎつけました。
完成した千羽鶴をみた生徒たちはとっても感動し、ずーっと「きれいだなぁ」と眺めていました。
この千羽鶴は、3月8日に行われた国際女性デーのイベントで、全校に紹介し、校長先生を通して学校にプレゼントしました。みんなが見れるところに飾ってもらえたら嬉しいです。
この千羽鶴にまつわって嬉しい話を2つ。
1つ目。
ツルの作り方をマスターした生徒たちが、担任の先生の控室をツルや他の折り紙で飾ってくれました。私はそのことを全然知らず、たまたま通りかかったときに先生が呼び止めて教えてくれました。
部屋の中をみたときは、折り紙のかわいらしい装飾と一生懸命折り紙を折っている生徒の様子が目に浮かんだのとで目頭がジーンとあつくなりました。
2つ目。
ある先生がツルを作っている生徒たちの様子を見て興味をもち、折り方を教えてと声を掛けてくれました。それだけどもとても嬉しかったのですが、その先生は担任するクラスの中に病気で登校できない生徒がいて、その生徒の家へホームティーチングへ行くときにツルを教えたいから折り紙を分けてもらえないか、と声を掛けてくれました。
ホームティーチングから帰ってきた先生は、「上手にできたよ!」と声を掛けに来てくれました。
ツルを通していろいろな繋がりができたことが嬉しく感じられました。
私にとっても人生で1番たくさんツルを作り続けた2年間となりました。笑
ウズベキスタンのホテルの秘密
ウズベキスタンのホテルにあって日本のホテルにないもの。
天井の矢印。
ウズベキスタンはイスラム教の国。...
この矢印はイスラム教の聖地メッカの方向を指しています。イスラム教の人々はメッカの方向に向かって1日5回お祈りをします。(ウズベキスタンでは人によって様々ですが…)
イスラム教圏のホテルに宿泊すると、見かけることが多いでしょう。
しかし、昨日ホテル内で部屋の移動をしましたが…今の部屋には矢印ありません。ホテルによっても、部屋によってもあったりなかったりするようです。
矢印があると、不思議とその方向に視線が向いてしまうんですよね。そして、私の部屋からその方向には大統領官邸が見えるのです。毎日その方向をみながら、お願いだから日本へのチャーター機を予定通り飛ばしてください、とお祈りする日々です。
ホテル生活も約2週間が経とうとしています。本来であれば今日から学校に復帰する予定だったのに…。
焦りと不安で気持ちが滅入りそうなときもありますが、差し入れをいただいたり、お食事に招待していただいたり、お洗濯をさせていいただいたり、困ったときにすぐ駆けつけていただいたり…周りの人々の優しさに救われる毎日です。
自分のことだけでも大変なときに、こうやって周りに気を配れること、優しくなれること、とても素敵だなぁと思います。私も見習いたいです。
みなさま、いつもありがとうございます。
窓の外に集まってくる鳥たちがホテル生活の癒しです。かわいい。
ウズベキスタンのコロナウイルス対策
ご無沙汰しております。
年明けから活動の終盤の3月初旬にかけて、活動が波に乗り、お陰様でとっても充実した2カ月を過ごすことができました。活動が忙しすぎて、ブログの更新を放置してしまいました。日本でブログを読んでくださっている方の中には「ブログの更新が無いけど大丈夫?」と心配してくださる方も。大丈夫です!元気に過ごしています。
ウズベキスタンでもついにコロナウイルス感染者が出てしまい、あれよあれよという間に感染者数が増えています。国内でコロナウイルスを流行らせないために、日々新たな法律がつくられ、国を挙げて感染予防に取り組んでいます。どんなことが実際に行われているかと言うと…
・国境封鎖
・国際線の停止
・国内の公共交通機関の停止
・飲食店、娯楽施設等の営業停止(宅配サービスのみ可)
・公共の場でのマスクの義務化(マスクをしないと罰金)
・学校等教育機関の休止
・結婚式等大人数が集まる行事、イベントなどの禁止
・集会の禁止
・・・
などなど。
いつも人で賑わっている首都の中心部もひっそりと静まり返り、閑散としています。みんながマスクをし、ゴム手袋をし、ありとあらゆる場所やものが数時間おきに消毒され…この1週間での国内の変わりようはすさまじいです。
そして、このコロナウイルス関連の「国境封鎖」、「国際線停止」の影響をもろに受け、現在私はウズベキスタンに閉じ込められている状況です。本来であれば先週のうちに任期を終え、帰国している予定だったのですが…。
JICAではコロナウイルスの影響を受け、世界中に派遣されている全隊員を日本に帰国させる、という措置をとっています。中には任期の途中で悔しい思いを抱えながら帰国する隊員もいたことでしょう。急な帰国が決まり、同僚やお世話になった仲間に挨拶もできずに慌てて国を後にした隊員もいることでしょう。私のように国境が封鎖され、無事に帰国できるのだろうか…と不安に過ごす隊員もいるはずです。任地ではアジア人というだけでコロナウイルスだと差別され、日本への帰国後は海外から帰国した人だと白い目で見られ…居心地の悪さを感じている隊員もたくさんいると思います。悔しさ、無念さ、憤り、不安…。多くの隊員がそれぞれいろいろな思いを抱えてそれぞれの場で過ごしていることと思います。
帰国できていない隊員のみなさんが、安全に日本に帰国できますように。
一刻も早くコロナウイルスが終息しますように。
任期を残した一時帰国の隊員のみなさんが、一刻も早く任地に戻れますように。
日本の職場に予定通り復帰できず、申し訳なさ過ぎて、心苦しすぎて、仕方ないですが、今の自分にできること、すべきことに責任をもって取り組みながら帰国便を待ちたいと思います。
帰国のために最前線で尽力してくださっている大使館やJICAなど関係機関の皆様には感謝しかありません。この場を借りてお礼申し上げます。
ウズベキスタンでお茶のお稽古
ウズベキスタンにはUJC(Uzbekisutan- Japan Centre)があります。ここでは日本文化のコースがあり、そこでウズベク人の方がお茶の作法を教えています。今年の夏くらいに、中央アジア諸国の大臣たちの会合があり、そのときにお茶会のお手伝いをしてからお茶の先生と知り合い、時間の都合がつくときにUJCのお茶のお稽古を見学させてもらったり、参加させてもらったりするようになりました。
お茶のお稽古はロシア語。ロシア語はさっぱり分かりませんが、クラスメイトのみなさんが英語や日本語につうやくしてくれるおかげで理解できました。
活動先でも子どもたちに抹茶体験をしてもらいました。生徒は初めて見るお茶道具に興味津々。抹茶の香りを嗅いで「カカオみたい!」なんて言っている子もいました。お茶を点てるのは難しかったみたいで、なかなか泡立ったようなふんわりしたお茶にはなりませんでした。しかし、みんな自分が点てたお茶を「苦い~」と言いながらも嬉しそうに飲んでいました。その様子を見に来た同僚の英語の先生に、抹茶体験をしてもらいましたが、「苦いけどすごくリフレッシュする!」ととても気に入ってくれたようでした。
海外で日本の文化を学ぶとは思っていもいませんでしたが、海外の方が日本人以上に日本文化に精通していて、愛していて、それを多くの人に伝えてくださっていることがとても嬉しいですし、心から尊敬します。