ウズベキスタンでドゥタールコンサートに参加する
ウズベキスタンに来てから、民族楽器のドゥタールを習っています。ドゥタールとは2弦の弦楽器。弦は2本しかありませんが、2弦しかないとは感じさせないほど演奏技法や響きによって表現の幅がとても広い奥深い楽器です。
私が習っている先生は、国立の音楽大学でも教えていられるというドゥタールの第一人者の中の一人のようです。その先生が、大学でコンサートを開催するというのに一緒に参加させてもらいました。
普段のレッスン以外にも、大学へ行って音大の学生さんたちと練習をしたり、リハーサルをしたりました。会場はパイプオルガンが設置されている素敵なホールで、こんな場所で演奏するなんて素人の私には恐れ多く感じる程でした。
こんな寒い冬なのに浴衣を着なくてはならなくなったり、直前まで分からないことだらけだったりしましたが、とてもいい経験をさせていただきました。当日は友人、知人、同僚もみにきてくれました。ドゥタールを習い始めて約1年4カ月。きっとウズベキスタン滞在中の最後のコンサートになるのだと思います。最後だと思うと、なんだか感慨深い気持ちになりました。
こんな素敵なコンサートに参加させてくださった先生に感謝。そして、残りの期間で1曲でも多くの曲をマスターしたいと思います。
だんだん「最後の〇〇」が増えてきて、寂しくなってきました。
ウズベキスタンで現地料理を学ぶ
12月になり、なんだかいろいろと予定が立て込んできました。バタバタしていてなかなかブログを更新できずにいます。習慣化して記録を残していきたい…と思っていましたが…今後も自分のペースで無理せず更新していきます。
さて、11月後半のお話です。
知人の誘いでウズベク人の方のお宅にお呼ばれしました。ウズベク料理の作り方を教えてくださるということで、とても楽しみにしていきました。
お邪魔すると、さっそく準備をしてくださっていたようで、スープを作ってくださっていました。そこからサラダをつくりました。
一旦、サラダとスープで腹ごしらえをしてから、シャシュリクを作りました。一口サイズの牛肉と羊の油を串にさし、炭火で焼きます。とっても柔らかいお肉でジューシ!
次に、ソムサを作りました。具を包むのが難しかったです。教えてくれたお母様方は、素早く上手に包んでいきました。
包んだソムサをタンドルというかまどに張り付けて、焼いていきます。だんだんとふっくらして、色がきつね色に変わっていく様子を見ることができました。タンドルに張り付けられたソムサがかわいらしくて、ずっと見ていたくなるようでした。
焼きたてほやほやのソムサはあつあつ&サックサクでおいしかったです。ウズベク料理は日本人の口にもよく合うと思います。中には油っぽくて胃もたれするようなものもありますが、おいしいと感じるものが多いです。帰国までに、いくつかレシピを覚えて帰りたいなぁと思いました。
ウズベキスタンの学校でおにぎりをつくる
日本文化体験の授業の日に、おにぎりの授業をしました。
目的は2つ。
1つは、子どもたちに異文化体験(日本の食事)を体験してもらうこと。
そして、もう1つはOnigiri Actionに参加すること。
Onigiri Actionとは、TABLE FOR TWOという開発途上国の飢餓と、先進国の肥満や生活習慣病を改善しようという運動の一部にあたります。
おにぎりの写真を#onigiriactionというハッシュタグと一緒にSNSに投稿すると、協賛企業からの寄付が TABLE FOR TWO を通して、アフリカやアジアの国の学校給食へとなって届けられるそうです。1枚のおにぎりの写真が5人分の学校給食となるのです。おにぎりの授業をする前に、この話を生徒にしたところ、喜んで協力したいと言ってくれました。
さて、おにぎりの授業の当日。みんなとても楽しみにしながら授業に来てくれました。初めて目にする海苔。初めて目にするふりかけ。初めて目にする魚の缶詰。いろいろなものに興味津々でした。みんな上手に三角形を作り、いざ食べるところで子どもたちに戸惑いの表情が・・・笑。
ウズベキスタンでは真っ白のご飯をそのまま食べるということがあまりありません。スープの中に入れたり、肉とまぜて野菜に詰めてゆでたり、何か濃い味付けの中に入れて食べることが多いのです。そのためふりかけや具を混ぜたとはいえ、真っ白いままのご飯を食べることに抵抗があったようでした。また、海苔も初めて食べるということで、真っ黒い得体の知らないものを口に入れるのが怖かったようです。恐る恐るちびちび食べていました。ということで、初めてのおにぎり教室は生徒たちには刺激的な異文化体験の場となったようでした。笑
残ったご飯と海苔をつかって、その場で巻き寿司を作ってみました。こちらも、恐る恐る食べていましたが、おいしかったようで好評でした。先生方にも試食してもらいましたが、おいしいといって食べてくれた先生が多く、嬉しかったです。きゅうりの漬物も人気でした。
おにぎりアクションは11月20日まで。みなさんもぜひおにぎりを通して、国際協力をしてみませんか。
ウズベキスタンの死生観
こんにちは!まただいぶ更新が遅くなってしまいました。
ウズベキスタンではすっかり冷え込むようになり、厳しい寒さの冬がもうすぐそこまで来ているような感じがします。
さて、先月中旬に祖父が亡くなり、急遽2泊4日の強行日程で一時帰国をしました。活動先の方に帰国の許可をもらうために校長先生や親しくしている先生方のもとで話していたら、なんだか悲しくなって勝手に涙がこぼれてしまいました。
しかし、活動先の同僚たちは祖父の年齢を聞いた途端、みんな笑顔で「それはすごい!よかったねぇ。」と口々に言うのです。祖父が亡くなったことの悲しみと、そして大切な家族が亡くなった時に家族の傍にいれないことへの悔しさとでぐちゃぐちゃだった私は、どうしてそんなこと言うんだろう…、どうしてみんなそんなに喜んでいるんだろう…、と不思議に思いました。
すると、同僚たちは、
「そんなに長生きしたんだから悲しんじゃいけないよ。」
「おじいさんが長生きできたことを喜んで、神に感謝しないと。」
と言うのです。
ウズベキスタンの平均寿命は約70歳。それに比べ、日本の平均寿命は約85歳。ウズベキスタンの人々にとって、私の祖父のように90歳近くまで長生きできることは幸せなことなのだそうです。そして長生きして亡くなった方にはお祝いをしたり、プレゼントを贈ったりするのだそうです。
亡くなったことを悲しむだけでなく、長寿を全うしたことを喜んでお祝いする。死を嘆くより、生に感謝する。ウズベキスタンの人々のその考え方に触れ、気持ちが軽くなったような感じがしました。
JICAの事務所の方々や、活動先の同僚のお陰で、ギリギリお通夜に間に合い、葬儀に参加することができました。きちんと祖父とお別れをすることができて、本当に良かったです。
そういえば、日本で写真を撮っていなかった…と思い、帰りの新幹線から撮ったふるさとの景色。次にこの景色を見るのは3月末。それまで、健康に気を付けて、精一杯活動しようと思います。
ウズベキスタンで教育実習
ウズベキスタンでは9月から10月にかけて教育実習が行われるようです。昨年はいなかったような気がしますが…今年はたくさんの大学生が教育実習に来ています。英語だけでも10人弱いるような気がします。
実習の期間は2カ月間。様子を見ていると、授業のある時間だけ、もしくは午前中だけ?来ているようです。カウンターパートの先生が指導を担当しているようで、「授業中の指示はなるべく英語で!」なんて指導しています。
そして、先月末から教育実習生が私の日本語クラブにも来ています。大学で日本語を学んでいるウズベク人の学生さんが4人。日本語の授業がある週2日、学校に来てもらい、授業見学や教材作成などをしています。
まだ今年度のクラブ活動が軌道に乗らず、授業見学の時間がほとんどオリエンテーションの時間だったり、生徒がなかなか集まらなかったり、授業する部屋がなかなか見つからなかったり…とても実習を受け入れる環境としては良い環境とは言えません。しかも、私も日本語教育は専門分野ではないので、心配事は山ほどありますが…将来の日本語教師になるみなさんのために少しでも貢献できればと思い、引き受けることにしました。
教育実習には個人的に思い入れがあります。大学生の頃、小学校の教員を目指していた私は、副免で英語の中学校と高校の免許を取るために中学校でも教育実習を行いました。その4週間が私の人生のターニングポイントとなりました。様々な問題を抱え、葛藤し、苦しんでいる生徒。他者の目を過敏なまでに気にしたり、うまく自己表現や他者理解ができずにもがく生徒。そんな生徒たちとその変化や成長を目の当たりにし、思春期を迎える子どもたちの支えになりたいと思い、中学校教師を目指すようになりました。
私の人生を変えた教育実習。
教育実習生を受け入れる度に、「実習生のみなさんの人生を決める大切な期間」という意識で、その時の自分にできる精一杯のことをしてきたつもりです。今回も、実習生のみなさんが少しでも充実した実習ができるといいなという思いで過ごしています。
今日から実習生のみなさんに授業実践もしてもらっています。早速、今日学校での初めての授業をした学生さんに感想を聞くと、「とても緊張したけど、楽しかったです。」と話してくれました。教師が授業を楽しめることが1番大切。授業をすることの楽しさを体験してもらえて良かったです。実習生のみなさんも、生徒たちも、共にいい時間になればいいなぁと思います。
ウズベキスタンからアフガニスタンのこどもたちへ
ウズベキスタンには Yoshlar ittifoqi という青少年のための組織があります。日本でいう児童会や生徒会のような組織で、それが各学校だけの組織ではなく、地域全体、国全体の組織になっています。そして、各学校にはYoshlar ittifoqi担当の職員がおり、その職員と代表生徒たちが中心となって学校や地域のイベントを実施しています。
今回、その組織が中心となって、アフガニスタンのこどもたちへの救援物資の寄付を募っていました。
アフガニスタンと国境を接しているウズベキスタン。
ウズベキスタンにもアフガニスタンからの難民がたくさん来ているそうです。
私も、日本の在籍校から寄付していただいたクレヨンのセットを寄付させていただきました。そして、担当の職員の梱包作業をお手伝いしました。
イスラム教が国境であるウズベキスタンでは、困っている人に助けの手を差し伸べることが大切だとされています。そのおかげもあって、短い期間で回収ボックスに収まりきらない、たくさんの寄付品が集まっていました。
アフガニスタンのこどもたちの役に立ちますように。
トトロもアフガニスタンへ行ってきます!
10月1日 教師の日
ウズベキスタンには「教師の日」という祝日があります。「祝日」ですよ!!教師の日が国のお休みになっているんです。日本で教師をしていた私としては、とってもうらやましい祝日です。笑
祝日になる前の前日の9月30日、学校でも教師の日のためのイベントが行われました。
朝、学校へ行くと、「まだ入っちゃダメ!」と生徒に言われ、校門の外に追い出されました。先生方が揃うと、セレモニーが始まりました。
生徒による、詩の朗読、踊りが披露されました。そして、この日は先生がお仕事を休めるように、11年生の生徒たちが先生になり、学校の見回りや授業をしてくれるということで、誰がどの教科の先生をするかが発表されました。
※このミッキーとキツネ?の中も生徒でした。笑
私はカメラを片手に各教室を回りました。どの教室もとても厳しい先生がいました。笑 普段、生徒の目には先生はこのように映っているのでしょう・・・。ウズベキスタンでは厳しい先生=良い先生のような考えがあるようです。少しずつ変わってきてはいますが、まだまだ力で生徒を抑える厳しい先生が多いように感じます。
午後は、体育館でイベントが行われました。先生の表彰や、生徒の踊りの披露、各教科の先生方から同僚の先生へ教師の日をお祝いする言葉や詩の披露などがありました。私も素敵な花束をいただいたり、日本語を教えている生徒からチョコレートをもらったりしました。
ウズベキスタンでは、教師のお給料はとても安いです。しかし、国の祝日もあり、祝日にはどこでも盛大に祝うイベントがあり、教師が大切にされているように感じます。こんな素敵なイベントがあったら先生方のモチベーションも高まりそうです。
最近、ブログを更新する余裕がなく、前の記事からだいぶ時間が経ってしまいました。更新していなかった間も、多くの方がブログを訪問してくださっていたようで嬉しかったです。ありがとうございました!励みになります。
今後も自分のペースで更新していきますので、よろしくお願いいたします。